2020年09月18日

「KOきざはし金陵M」のものがたり5

日本語書体「きざはし金陵M」の誕生

「きざはし」は、2003年に「和字書体三十六景第2集」のなかの1書体として発売されていた。これに、漢字書体「金陵」、欧字書体「K.E.Taurus」を加えたのが「さきがけ龍爪M」である。漢字書体「金陵」、欧字書体「K.E.Taurus」は独立した活字書体としては発売されていない。
TrueTypeの「KRきざはし金陵M」は、「KRさおとめ金陵M」「KRあおい金陵M」とともに、2004年7月から「robundo type cosmique」にCD版での販売を委託した。ダウンロード方式での販売はその数年後である。
16世紀を代表する和字書体といえば、キリシタン版の『ぎや・ど・ぺかどる』(1599年)が相当するのであろうが、筆書きに近い「ばてれん」では系統が違うように感じた。それに対応する和字書体となると明治時代まで待たなければならない。私が推奨している『長崎地名考』(香月薫平著、虎與號商店、1893年)に見られる東京築地活版製造所の五号和字書体は、『南斉書』(1588年–1589年)、『ぎや・ど・ぺかどる』(1599年)に比べると300年もの時代差があるが、書体の分類上は一番揃っているように感じる。それほど活字書体としての和字書体の発展が遅れていたともいえる。
このほか、「和字書体三十六景・第1集」(2002年)の「KOかもめM」や、「和字書体三十六景・第2集」(2003年)の「KOはやとM」、「和字書体三十六景・第3集」(2005年)の「KOまどかM」に、漢字書体「金陵」、欧字書体「K.E.Taurus」を組み合わせることも考えられる。
KOかもめ金陵M(★)
KOきざはし金陵M
KOさおとめ金陵M
KOあおい金陵M
KOはやと金陵M(★)
KOまどか金陵M(★)
★は未発売


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