2020年12月07日

日本語書体三傑のこれから1

和字書体「おゝはなぶさ」「おゝくれたけ」「おゝことのは」について

和字書体「おゝはなぶさ」
「はなぶさ」は、和字書体三十六景第1集(2002年)のなかの1書体として発売された。「はなぶさ」の原姿は、『少年工芸文庫第8編 活版の部』(博文館、1902年)にみる和字書体であった。いわゆる「秀英舎四号活字」以前の書風で、その後の改刻によって埋もれていた書風をあらたな視点から発掘したものである。
「和字オールドスタイル」でも、字面を大きく設定することにより新しい可能性を見出すことができるのではないかと考えた。「おゝはなぶさ」ファミリーはそういう発想から誕生した。汎用性を高めるために字面を大きめに設定し、キャラクター個々の形象を検討して整合性を持たせるようにした。
制作にあたっては、ウェイトを「メディウム、シック、デミボールド、ボールド、エクストラボールド、ウルトラボールド、ブラック」の7ウェイトとしてファミリーを構築した。
同じ和字オールドスタイルの「まどか」も「おゝまどか」ファミリーとして制作できるのではないかと思っている。

和字書体「おゝくれたけ」
「くれたけ」は、和字書体三十六景第1集(2002年)のなかの1書体として発売された。「くれたけ」の原姿は、森川龍文堂『活版総覧』(1933年)に所載されている「12ポイント呉竹体」の和字書体であった。表情が豊かで、もっともスタンダードな形象をとどめていることから復刻することにした。
「和字ゴシック体」においても、字面を大きく設定することにより新しい可能性を見出すことができるのではないかと考えた。「おゝくれたけ」ファミリーもまた、そういう発想から誕生した。「おゝはなぶさ」ファミリーと同様に、汎用性を高めるために字面を大きめに設定し、キャラクター個々の形象を検討して整合性を持たせるようにした。
制作にあたっては、ウェイトを「ライト、メディウム、シック、デミボールド、ボールド、エクストラボールド、ウルトラボールド、ブラック、ヘヴィ」の9ウェイトとしてファミリーを構築した。
和字ゴシック体の「はるか」も「おゝはるか」ファミリーとして制作できるのではないかと思っている。

和字書体「おゝことのは」
「ことのは」は、和字書体三十六景第2集(2003年)のなかの1書体として発売された。「ことのは」の原姿は、『辞苑』(新村出編著、1935年初版、博文館)の見出し語の書体である。辞書だったので、50音それぞれのキャラクターを抽出できた。
「和字アンチック体」においても字面を大きく設定することにより新しい可能性を見出すことができるのではないかと考えた。「おゝことのは」ファミリーも、形象をさらに検討するとともに、より一層汎用性を高めるために字面を大きめに設定した。
ウェイトを、「ライト・メディウム・シック・デミボールド・ボールド・エクストラボールド・ウルトラボールド・ブラック・ヘヴィ」の9ウェイトとしてファミリーを構築した。
和字アンチック体の「たまゆら」も「おゝたまゆら」ファミリーとして展開できるのではないかと思う。
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