私は2020年8月に電子書籍端末kindle paperwhiteを購入し、娯楽のための読書はもっぱらkindle paperwhiteを使うようになった。
kindleにフォントを追加する方法は、 kindleをPCに接続し、fontsフォルダの中に使いたいフォントを配置するだけである。私は欣喜堂の書体10書体以上を入れており、読んでいる本の内容に合わせて、書体を変えて読んでいる。
従来は、読者側で書体を選択することはできなかった。本の読み方の新しい可能性が広がったように感じる。
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2020年は新型コロナウィルス感染症蔓延により札幌に行くことができなかったので、札幌に関する本を読むことにした。ちなみに北海道文学館には2019年に行っている。
『北の人間北の文学』(北海道文学館編、尚文出版、2008年)は北海道に関する文学作品13編、詩・短歌・俳句・川柳、およびアイヌ神謡集をまとめた本である。
この本に掲載されていた有島武郎『小さき者たちへ』の本文をきたりす白澤明朝にして読んでみようと思った。千歳古典名作文庫kindle版『小さき者たちへ』(有島武郎著、千歳出版、2023年)を購入した。
有島武郎(1878–1923)といえば、2018年に行った「北海道開拓の村」には「旧有島家住宅」があり、2019年に通った「大通公園」には「有島武郎文学碑」が建っている。さらには2021年に訪れた「札幌芸術の森」にも「旧有島武郎邸」がある。札幌とゆかりの深い作家なのである。
